2024 05,19 10:40 |
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2009 08,19 12:10 |
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次回のオフライン本です。 ―――神様はね、残酷だからこそ『神』と呼ばれているんだよ
そういって笑ったアンタの顔が、今も脳裏に焼きついて離れない……
Cruel god 「……え?」
それは、唐突だった。
前触れも無く、ほんの数週間前に電話で会話をした時だって冗談を言い合うくらいだった。
十七の時。
俺は念願だったアルフォンスの身体と自分の手足を取り戻した。
それから直ぐにリゼンブールへと戻って、勝手気ままな錬金術の研究をしていた。
最初はさっさと国家錬金術師の資格なんて突っ返そうと思っていた。けれど、学校すらロクに通っていないガキが、いくら腕があった所で早々仕事にありつける筈も無く、取りあえず持てる特権は持っておこうと、年に一度の査定と不定期に研究内容を軍に提出する事で、今も変わらず国家錬金術師の資格を継続していた。
それに昔と違って、今の大総統が変わってからの軍は、以前ほど悪いものでもないし、未だ俺の後見人を買って出てる人物も『君を呼ぶつもりは毛頭無い』と断言しているから、今の俺にとって『国家錬金術師』は、単なる身分証明代わりとなっていた。
これといって代わり映えの無い、平穏な毎日。
けれど、ずっと望んでいた日々。
そんな三年間を過ごして。
丁度二十歳の誕生日を終えた直後、俺の家にセントラルから一本の電話が鳴った。
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